生と死の研修
講師岩井美詠子先生(ダブルアイズ代表) 渡邉勝之先生の『医学・医療原論-いのち学&セルフケア』の打ち合わせに際し、プロジェクトいのちの合宿で生と死の研修に参加した。9月18日午前9時から、昼食をはさみ16時45分まで盛りだくさんの講義と実習であった。自己紹介&アイスブレーキングとして、4つの言葉:死・喪失・怒り・悲しみに感じる色を書き留め、参加者同士で互いの色についてシェアすることに始まる。死は黒、グレー、白、光など、人それぞれで色は多彩であった。イメージが天国か地獄かにもよるのであろう! 怒りは赤やピンクが多かった。悲しみはブルー系であった。しかし、黄、ピンク、金色、虚無ほか多くの色がみられた。皆がそれぞれ違う世界を想像しているのであろう。過去の喪失経歴チェック、死の恐怖チェックと続き、車輪の輪でお昼になる。内円と外円の二重の輪になり、互いに向き合った同士が講師の質問について話し合い、2分間すると輪が一つあるいは二つ回り次のテーマで別の人と向き合う。午後は車輪の輪の続きに始まり、死の体験旅行になる。緑、青、ピンク、黄のそれぞれ4枚の紙に大切なも
第5回エビデンスに基づく統合医療研究会
9月3,4日, 第5回エビデンスに基づく統合医療研究会が、大阪のリーガロイヤルNCBを会場にして開かれた。テーマは『ナラティブとエビデンスの統合』である。
最初の特別講演が、京都大学中山健夫先生のナラティブとエビデンスの統合に向けてであり、本研究会の目玉になった。先生はEBMの提唱後エビデンスのみ過大に注目されている風潮から、現在はNBMがいわれ、患者と医療者の協働が必要であり、新たな患者・医療者の関係づくりの必要性を訴えた。
2日目は教育講演として高橋徳先生が視床下部オキシトシンと統合医療と題してユーモアを交え話をされた。オキシトシンの最近の研究から、オキシトシンの分泌が思いやり、信頼などの感情を促し、また、人のお世話をすることによりオキシトシンが増え、ひいては長寿にもつながりうるという。体外からのスプレーが開発されているが、感度が鈍化するとされ、体内からの増加には人を思いやり、積極的に人とのかかわりをもつことであるとされた。
チャプレン、ヨーガ、アロマなど多彩な顔触れがそろい、充実した学会であった。益々の発展を期待したい。