第5回エビデンスに基づく統合医療研究会
9月3,4日, 第5回エビデンスに基づく統合医療研究会が、大阪のリーガロイヤルNCBを会場にして開かれた。テーマは『ナラティブとエビデンスの統合』である。 最初の特別講演が、京都大学中山健夫先生のナラティブとエビデンスの統合に向けてであり、本研究会の目玉になった。先生はEBMの提唱後エビデンスのみ過大に注目されている風潮から、現在はNBMがいわれ、患者と医療者の協働が必要であり、新たな患者・医療者の関係づくりの必要性を訴えた。 2日目は教育講演として高橋徳先生が視床下部オキシトシンと統合医療と題してユーモアを交え話をされた。オキシトシンの最近の研究から、オキシトシンの分泌が思いやり、信頼などの感情を促し、また、人のお世話をすることによりオキシトシンが増え、ひいては長寿にもつながりうるという。体外からのスプレーが開発されているが、感度が鈍化するとされ、体内からの増加には人を思いやり、積極的に人とのかかわりをもつことであるとされた。 チャプレン、ヨーガ、アロマなど多彩な顔触れがそろい、充実した学会であった。益々の発展を期待したい。